むち打ち(むちうち)は、軽度の頚椎捻挫を指す医学的な用語です。具体的には、交通事故やスポーツの怪我などによって、頸部(首)に外力が加わった際に起こる症状を指します。
むちうちの原因は
むち打ちの主な原因は、急激な加速や減速によって首が激しく前後に振られることです。この動きによって、首の筋肉や靭帯、軟骨、神経などに微細な損傷が生じることがあります。
むち打ちの典型的な症状には、首の痛みやこわばり、頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどがあります。これらの症状は事故後すぐに現れることもありますが、場合によっては数時間から数日後に発症することもあります。
以下に、むち打ちの主な原因として考えられる事象を詳しく説明します。
- 交通事故: 自動車の衝突や追突事故が最も一般的なむち打ちの原因です。事故の際に、急激な加速や減速によって首が前後に激しく振られることがあります。この運動によって、首の筋肉や組織に損傷が生じることがあります。
- スポーツのけが: 特に接触性のスポーツ(柔道、ラグビー、アメリカンフットボールなど)や激しい運動を伴うスポーツ(サッカー、バスケットボールなど)において、首に間接的な衝撃が加わることがむち打ちの原因になることがあります。
- 転倒や落下: 高い場所からの転落や、スポーツ中や日常生活での転倒によって首に負荷がかかり、むち打ちが発生することがあります。
むちうちの回復期間
むち打ちの回復期間は個人や症状の重さによって異なります。一般的には、軽度のむち打ちの場合、症状が1週間から2週間程度で改善することが多いです。しかし、重度のむち打ちや合併症がある場合は、回復にはより長い時間がかかることがあります。
症状が数日で自然に改善することもありますが、症状の持続や悪化を避けるためには、早期の治療や注意が重要です。
また、負傷日から数日は何ともないと感じていたとしても、数日後に首の動きの悪さに気づいたり、不調が出てくる方もいます。万が一、身体に負荷がかかったなと思ったら、早めに処置してもらうことが大切です。
一般的な治療法
むち打ちの治療法は、症状の重さや継続性によって異なる場合があります。以下に一般的に行われるむち打ちの治療法のいくつかを紹介します。
- 安静と自己管理: むち打ちの初期段階では、首に負荷をかけないように安静にすることが推奨されます。首の動きを制限し、痛みや炎症の軽減に努めます。温湿布や氷の利用も症状の緩和に役立つことがあります。
- 薬物療法: 痛みや炎症を軽減するために、痛み止めが処方されることがあります。ただし、適切な薬物の種類と使用方法は医師によって決定されます。
- 物理療法: 物理療法は、むち打ちの症状の改善と回復を促すために使用されます。マッサージ、電気療法、温熱療法、ストレッチ、強化運動などが行われ、筋肉の緊張を緩和し、首の可動性を回復させることが目的です。
- 首のサポート具の使用: 首のサポート具やカラーを使用することで、首の安定性を高めることができます。これにより、首の負担を軽減し、回復を促すことができます。ただし、長期間の使用は筋肉の弱化を引き起こす可能性があるため、医師の指示に従う必要があります。
オステオパシーの考えを用いた施術
上述した通り、「むちうち」とは身体に外部からの力が加わり、首が鞭のようにしなるような動きを強制的に誘発された結果生じる首の痛みや運動制限のことです。しかし、その力の加わり方によって体を診ていくポイントが異なります。
例えば、柔道の初心者は投げられることに慣れていないため、受け身をとったとしても、頭の重さを首周りの筋で支えることが難しく、翌日になると首回りの胸鎖乳突筋や僧帽筋などが緊張し、むちうちの様な症状が出てきます。
この場合は、過緊張になった筋や頸椎の関節に対して良い状態に戻すようにアプローチしていきます。
車に乗車中に後方から追突されてむちうちになるケース。これは非常に多くの方が経験されており、むちうちと言えば、このケースを思い浮かべるのが一般的です。
後方から追突の力は、座席に座っている人の骨盤(仙骨)から入り、背骨を上方に伝わり、首や頭を揺らします。この時に生じる力が仙骨や、胸郭にも機能障害を作ってしまうと考えられます。
なので、単に首周りの筋肉が痛むから首をマッサージするという施術ではなく、仙骨のゆがみ、胸郭(肺や胸膜)のゆがみを正しい位置にするアプローチを行っていきます。そして、実際に痛みのある首や頭蓋骨の施術を行うと、一般的な治療法よりも早く改善が見込めます。
交通事故などで、むちうちになってしまい、不快な思いをされている方は、宜野湾市のさくがわ接骨院へご相談下さい。