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背骨は一般的に誰でも知っている骨の名前ですが、いくつもの骨の集合体であり、とても大切な役割をもっています。オステオパシーの創始者A.Tスティル医師も、100年以上前から脊柱への施術の有効性と機能としての重要性を説いています。

脊柱とは

脊柱とは、一般的に背骨と呼ばれており、32~34個の椎骨から形成される骨格をさします。

椎骨は、頸椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎からなりますが、成人では仙椎や尾椎はそれぞれ融合して仙骨と尾骨となっています。(骨性連結している状態でもキチンと触知すると個別の動きを感じるのは、以前述べた通り)

椎骨は、人の身体が基本的にはミミズと同様、分節から形成されていることを示しています。他の四足獣の椎骨をみると、尾椎が人に比べて著しく多いのは当然ですが、頸椎の数はほとんどの動物で7個となっています。(ナマケモノは頸椎の数が6~9個らしい・・)

椎骨は、胎生期における分節構造である体節から形成されるが、その後の発生段階で頸椎の頭蓋骨への吸収や、肋骨、尾骨の退化などによって数が変化すると言われています。

頭蓋骨の後頭骨や蝶形骨の一部は、椎骨であった部分が変化していったと考えられています。この視点で頭蓋骨底を観ると、脳神経が通るいくつかの孔は、脊髄神経がとおる椎間孔とみなすことが出来るのです。

脊柱の役割と特徴

脊柱の役割としては

1.身体の支持

2.体幹の運動

3.脊髄の保護

があげられます。このうち、1については四足動物では、梁(ハリ)として働いていた脊柱が人間では柱として働くためです。すなわち、四足動物では脊柱は全体にアーチ状の後弯を示すが、人では前弯と後弯が交互に出現します。

人でも胎生期においては後弯のみを示すことから、後弯が脊柱の基本的な弯曲で、あとから前弯が加わったと考えられています。後弯の事を1次弯曲、前弯を2次弯曲とも表しています。通常は、人が生後3か月ごろになって首がすわってくると、頚部に前弯が出現し、1歳頃に立ち上がって歩き出す頃には、腰部に前弯が出現してくるのです。

四足動物では、内臓は脊柱にぶら下がるように位置していますが、人では脊柱の前に位置しています。人は内臓と脊柱のバランスをうまくとってやる必要が生じていることも、弯曲が出現する要因となっています。

現代社会においてパソコンやスマホのやりすぎ、長時間の座位で首の痛みや腰の痛みで悩まされている方の多くは、この弯曲部分が減少、あるいは無くなってしまった状態。ストレートネックやストレートバックなどと言われていて、脊柱の本来持っている役割を果たすのが困難になり、痛みやさまざまな症状が出てくるのです。

脊柱の弯曲は内臓の位置と関わりあうだけでなく、二足歩行のヒトにとっては重力をうまくいなして重心を保つ役割をしている為、弯曲の減少は力学的な問題を生じさせることになっています。

施術をする上では、脊柱の彎曲が減少し、動きや生理的な役割を上手く果たせていないものを改善に導くことは重要な指標になります。

脊柱の運動

脊柱の動きは体幹の前屈(屈曲)、後屈(伸展)、側屈、回旋の4種類があります。前屈は、いわゆるお辞儀運動。後屈はエビぞり運動で、側屈は身体を横に倒す動き、回旋は身体をねじる動きになります。このような動き方が出来るのは、脊柱が多くの椎骨の連結で形成されているために可能となっており、仮に一本の柱の様な骨だったとしたらこのように動くことは出来ません。

脊柱全体の動きが統合されて体幹を運動させることが出来るのですが、各部の椎骨にはそれぞれ得意な動きがあり、これらの動きは各椎骨の形状、とくに椎間関節という関節の向いている方向で決まってきます。椎間関節とは、背骨の後方にある関節で、上下の椎骨と椎骨同士をつなげる役割をしています。逆に椎骨の前方には、よく知られている椎間板があり、クッションの役割を果たしているのです。

椎間関節の向きは、頸椎ではほぼ水平に近い関節面をしていて、回旋運動や滑走運動といった水平面での動きが得意ですが、安定性は低くなっています。

胸椎の椎間関節は、前額面といって横に倒れやすいような作りになっているが、実際は肋骨が連結しているので、側屈は制限されています。

腰椎の椎間関節は、矢状面方向といって、前後屈に行きやすい作りになっていて、安定性が高いが回旋運動はしにくい構造です。

このような関節面の位置や動き方の把握は、施術をする上で重要なポイントになります。例えば、一口に「腰痛」といっても、前後の動きに痛みがある状態で

・関節面が閉じにくい問題なのか?開きにくい問題なのか?

・それは右側の関節面なのか?左側の問題なのか?

・何番目の腰椎の問題なのか?複数あるのか?

・仙骨と腰椎の問題なのか?胸椎と腰椎の問題なのか?

・脊柱まわりの筋や筋膜の問題なのか?内臓が引っ張っているのか?

少しスクリーニングするだけでも、色々な可能性が見えてくるのです。

これを一つ一つテストして、的確な答えを見つけて、良い方向に治してあげることが出来れば、患者さんの問題が解決に向かって大きく前進します。

これらの問題が起きている状態でも、よほど酷い痛みが出ていない限り、筋肉痛と軽く考えてしまっている方が、とても多いと感じます。

うつ伏せで寝て、マッサージして、気持ちよくなれば治る。と思っている方は、当院の施術は合わないですが、キチンと施術して機能を取り戻したい方は、一度宜野湾市のさくがわ接骨院へご相談下さい。